GPM Core ObservatoryGPM主衛星概要

GPMマイクロ波放射計「GMI」

GPMコア衛星にDPRと対になって搭載されるGPMマイクロ波放射計(GMI)は、TRMM衛星に搭載されているTMIを踏襲する、多周波・多偏波のコニカル走査型のマイクロ波放射計で、NASAが開発を担当しています。

GMIの主な役割は、DPRと同時観測を行うことによって降水・降雪の推定精度を向上するとともに、GPMコア衛星による高精度観測と、コンステレーション衛星搭載の各マイクロ波放射計による高頻度観測との間を橋渡しすることにあります。さらにコンステレーション衛星のマイクロ波放射計の輝度温度校正を行うことにより、センサ間のバイアスに伴う降水強度推定の差異を小さくすることも期待されています。

TMIと比較したGMIの主な特徴としては、TMIで用いられている10.65~89 GHz帯の9つのチャネルに加えて、ミリ波帯である166 GHz(「窓」チャネル)と183.31 GHz(水蒸気吸収線)帯に4つのチャネルを持つことが挙げられます。この高周波数帯の追加によって、特に、高緯度域の海上及び陸上に多い、弱い雨や雪の推定精度向上に大きく寄与することが期待されています。さらに、アンテナ口径がTMIの2倍の約1.2 mになったことで、空間分解能が大幅に向上します。

GMI