日本で製造された二周波降水レーダ(DPR)は、米国に輸送された後、NASA/GSFC(ゴダード宇宙飛行センター)でGPM主衛星の本体に結合され、様々な機能・性能試験がGSFCの試験設備で行われました。
私は、GSFCで行われた数多くの試験の中で、熱真空試験を中心に担当しました。
観測衛星や搭載される機器やレーダ、センサには、機器のスペックも重要ですが、長期間の定常的な観測ができることこそ最も重要です。そして、今後も定常的に地球観測衛星が打ち上げられ、継続的にデータを得ていく必要があります。
日本では、気象衛星ひまわりの開発にかかる予算が不足して、後継機の製造が危ぶまれた時が数年前にありました。また、JAXAにおいても、今回打ち上げられるGPM主衛星以降の衛星開発や、地球観測衛星の打上げがなかなか見通せない状況です。
TRMMに続き、降水観測の研究において、今後も日本の技術の高さを示しつつ、日本の力を継続的に確保していくためにも、後継機の検討は重要な課題なのではないかと思います。
GPM/DPRが今後の衛星開発の発展に貢献できることを期待しています。