契約担当としてDPRの開発契約、GPM/DPRを打上げるロケットの打上げサービス契約に携わってきました。
2010年夏に契約部に着任し、先任からの引き継ぎ書類をあさっていたところ、一際分厚いキングファイルが目に入りました。
【GPM主衛星搭載二周波降水レーダの開発】
GPM? 主衛星?? 二周波降水レーダ???
どれひとつ意味が分かりません。
ともかく中を見てみよう。棚から引っ張りだす。……重い。
手のひらいっぱいの幅のキングファイル、に、みっちり詰まった書類、書類、書類。
途方に暮れながらも適当に開いてみる。現れたのは「調達仕様書」。ページをめくる。
件名、総則、適用、要求、、、なるほどなるほど……全然わからん。
これがGPM/DPRとの出会いです。そのときは二周波降水レーダを【DPR】と呼ぶことすら知りませんでした。
以来3年半にわたり、GPM/DPRプロジェクトの方々、DPR開発メーカである日本電気の方々、ロケット打上げサービス提供メーカである三菱重工業の方々に、初歩の初歩からご教示頂き、ときに議論し、ときに交渉し、右へ左へ駆けずりまわって神経をすり減らすこともあれば、問題が解決した安堵で笑いがこみ上げることもありました。
そんな、あのとき何一つ意味が分からなかった【GPM主衛星搭載二周波降水レーダ】が、今なら意味も意義も分かるようになった【GPM主衛星搭載二周波降水レーダ】が、無事打上げられました。
これから始まる長い活躍を心から願っています。