人工衛星の周りはどんな環境？

人工衛星が飛び続ける宇宙空間の環境は、地球環境とどんな違いがあるのでしょうか。温度の面でみてみます。

地球に比べると宇宙空間はとても熱しやすく、とても冷めやすい環境にあります。これは、宇宙空間には空気が存在しないため、空気中で熱の入れ替わりが起きる「対流」という現象が発生しないからです。太陽光の当たる場所では100℃以上に暑くなり、逆に日かげに入った場所はマイナス100℃以下に冷えていきます。

こういった環境を飛ぶ人工衛星は、暑くなってきたら熱を逃がし、寒くなってきたら熱を逃がさないようにする「熱制御」をおこなっています。熱しやすく冷めやすい厳しい宇宙空間の環境において、人工衛星の中の機械（センサ）が正常に動作するため、人工衛星の内部と外部の両方で熱制御をおこなっています。