地球観測衛星の利点
空から地球を診る
リモートセンシングは離れた場所から対象物の大きさや形、性質を観測する技術です。そのため、そのものに直接触れることや、実際にその場所まで行って観測することができない状況下ではとても役に立ちます。特に、上空からのリモートセンシングは一度に広い範囲の情報を得ることができるという利点から、災害状況の把握や気象予測、地球環境の理解などに役立てられています。なお、センサの種類やどのくらいの高さから観測したいかによって、センサを載せる機体(プラットフォーム)の候補が変わり、それにより得られる情報、例えば観測対象、観測範囲、解像度、観測頻度などの条件も変わってきます。
地球観測衛星の利点
上空からリモートセンシングを行う場合、センサを搭載するためのプラットフォームは、ドローン、航空機、ISS(国際宇宙ステーション)、人工衛星などが代表的な候補となります。一般的には高い所から観測するほど一回で観測できる範囲は広くなりますが、逆に解像度が劣化してしまいます。
そのため、地球観測衛星は地表面近くから観測を行うドローンや航空機に比べると解像度の点では劣りますが、地球全体をまんべんなく、そして広範囲に観測できるという利点があります。また、人工衛星は一度宇宙空間に打ち上げてしまえば、寿命が尽きるまで定常的に観測を続けてくれるため、長期にわたる継続的な監視が必要な地球環境や気候変動の理解などに大きく貢献しています。