JAXAは、9月29日のセンチネルアジアからの要請を受けて、「だいち2号」(ALOS-2)によるインドネシア スラウェシ島を襲った地震および津波被害の緊急観測を行いました。観測したデータは、南洋理工大学(Nanyang Technological University – Earth Observatory of Singapore)、山口大学、東北大学およびアジア工科大学が解析し、建物被害地図等の情報が提供されました。
「だいち2号」の観測データは、宇宙技術によるアジア太平洋地域の災害活動の支援を目的とした、宇宙機関・防災機関・国際機関により構成された国際的な協力枠組み「センチネルアジア」を通じて提供されました。
だいち2号による緊急観測対応
- 観測要請機関:ASEAN防災人道支援調整センター(AHA Centre)
インドネシア国家防災庁(BNPB) - 観測要請日:平成30年9月29日
- 観測モード:高分解能
- 観測日:平成30年10月2日:高分解能モード
平成30年10月2日:広域観測モード
平成30年10月3日:高分解能モード - データ提供日:平成30年10月2日、10月3日
- 災害地図提供開始日:平成30年10月2日
- (上記はすべて日本時間)
南洋理工大学(Nanyang Technological University-Earth Observatory of Singapore)より提供された災害地図。「だいち2号」の観測画像を解析することで、建物被害箇所を推定し、それを地図にマッピングしている(濃い赤ほど被害を受けた可能性が高いことを示している)。」
山口大学より提供された災害地図。「だいち2号」の観測画像を解析することで、地震・津波による被害箇所を推定している(赤枠の白い領域の建物が大きな被害を受けた可能性が高いことを示している)。
センチネルアジアに提供された災害地図などの情報は、JAXAから国際協力機構(JICA)にも提供され、インドネシアのJICA事務所および政府機関に派遣されている日本人専門家にも提供されています。
【関連リンク】
インドネシアにおける地震及び津波被害に対する国際緊急援助―物資供与―
https://www.jica.go.jp/information/jdrt/2018/20181004.html