お知らせ
2021.08.27(金)
ALOS-3後継ミッションに係るコンセプト共創機会のお知らせ
1.背景・目的
(1)令和2(2020)年12月に改訂された宇宙基本計画工程表において、「先進光学衛星(ALOS-3)の後継ミッション」について、令和3(2021)年度から令和4(2022)年度にかけて、「衛星開発・実証プラットフォームの下、安全保障の強化、産業創出、科学技術の基盤維持・高度化等の政策的視座を戦略的に見極め、利用ニーズと技術動向(優位性、独自性のある技術、国として維持・高度化を図る技術等)を十分に摺り合わせ、国際協力の在り方や開発コスト、利用者負担等の視点も組み入れつつ、開発着手までの時勢の変化やALOS-3、ALOS-4の運用の初期の成果を反映できる柔軟性確保という観点も踏まえ、考え得る衛星システムのオプションを複数洗い出すことを基本方針として検討を進める」とされています。
(2)JAXAは、「様々なユーザニーズへの対応を目指し、民間活力を取り込む。」ことをプロジェクト目標の一つに掲げ、ALOS-3ミッションにおいて官民連携を推進しておりますが、ALOS-3後継ミッションにおいては、ベンチャー企業を含む民間事業者等との連携を更に強化し、将来ユーザニーズを先取りした革新的で野心的な衛星技術の研究開発・実証を推進し、我が国の衛星基盤技術の発展に貢献するとともに、民間の技術や資金等の活用を図りつつ、宇宙利用の拡大及び産業の振興に貢献することが重要と考えています。
(3)これを踏まえ、JAXAは、衛星開発・実証プラットフォームにおけるALOS-3後継ミッションのオプション検討に向けて、同ミッションに係る民間事業者等からの事業アイデアを公募します。本公募の後、対話を通して選定された民間事業者等と、必要な覚書を締結の上、ALOS-3後継ミッション(複数のオプションを想定)を活用した事業コンセプト等の共同検討(「以下「コンセプト共創」と言う。」)を実施します。
2.公募及びコンセプト共創の概要
募集対象 | ALOS-3後継ミッションに係る事業アイデア |
提案範囲 | 衛星システム・地上システム等に対する開発・運用費の出資可能性を含む、 ALOS-3後継ミッションの観測データを用いた事業のアイデア |
スケジュール | ・公募(提案書締切2021年9月24日、提案書提出後順次対話を実施し、コンセプト共創を実施する民間事業者等を決定) ・コンセプト共創(2021年10月頃から2022年2月下旬まで) |
資金授受 | 無し |
コンセプト共創対象 | 衛星システム・地上システム等に対する開発・運用費の出資可能性を含む、 ALOS-3後継ミッションの観測データを用いた事業のコンセプト |
コンセプト共創後の進め方 | ・同事業コンセプトの実現に必要なALOS-3後継ミッションのシステムコンセプト ・複数の民間事業者等とコンセプトの共創結果を踏まえたALOS-3後継ミッションに関する複数のオプション案をJAXAにて検討し、衛星開発・実証プラットフォームでの検討にインプットする予定です。 |
3.公募及びコンセプト共創の流れ
実施プロセスを以下に示します。
1. 事業アイデア提案
・別添の事業アイデア提案書(以下「提案書」という。)に基づき、事業アイデアをご提案ください。
2.対話(提案書提出後順次。2021年9月頃)
・ご提案いただいた提案書に基づき、対話(Teams開催)を行います。
▶対話後、事業化の実現性等に基づき、コンセプト共創への移行判断を行います。
(下記評価基準参照)
▶対話の実施有無、コンセプト共創への移行可否は都度JAXAから連絡いたします。
3.コンセプト共創 (2021年10月頃~2月末頃)
・移行案件(複数)について、覚書を締結の上、コンセプト共創に着手いたします。本活動により、事業コンセプトを共創し、最終的に検討成果を報告書として取りまとめます。
・ご提案の事業アイデア及びJAXAから提示する情報を参考にして、JAXAと提案者が2.項に示したコンセプト共創対象について共同検討を行います。本コンセプト共創は、複数者との実施を想定しており、複数のコンセプト共創結果が得られる予定です。これらの検討の結果を活用し、別途JAXAにて、複数のALOS-3後継ミッションのオプションについて詳細検討を行います。これらの複数のオプションは、衛星開発・実証プラットフォームにおけるALOS-3後継機に関する検討において提示され、最終的なミッション案が決定されると想定しています。
・複数者の事業アイデアの組み合わせによって、より良いコンセプトの検討が想定される場合、JAXAは、それぞれの提案者の同意を得たうえで、複数の提案者をマッチングさせる可能性があります。その場合、必要に応じてJAXA及び当該の複数の事業者間での秘密保持契約又は覚書を締結し、事業者間での情報交換及び共同検討を進めることとします。
(コンセプト共創移行判断の評価基準)
項目 | 観点 | |
1 | 事業アイデアの実現可能性 | 事業アイデアは明確かつ実現可能性をもって示されているか。 |
2 | 民間事業者等の実施体制 | 衛星データ関連業務の実績、提出したアイデアの実現に向けた検討の能力を有していることなどが確認できるか。その他、提案内容に応じた事業を実施できる体制が示されているか。 |
3 | JAXAと民間事業者等の役割分担の適切性 (開発運用費の出資可能性など) | 効果的な役割分担の提案が認められるか。民間事業者等が期待するJAXAの役割・責任が明示されているか。 例えば同ミッションの開発・運用に対する資金負担の可能性や、自社の衛星システムの活用による同ミッションへの参画・連携の可能性が示されているか。 |
4 | ALOS-3後継ミッションとの整合性 | 提案者の事業アイデアが、1項(1)に示す宇宙基本計画工程表におけるALOS-3後継ミッションの検討趣旨と整合し、そこに謳われる意義を達成する施策として実現しうるか。 |
4.提案におけるALOS-3後継ミッションの前提
ALOS-3後継ミッションについては、前述のとおり「衛星開発・実証プラットフォームの下、安全保障の強化、産業創出、科学技術の基盤維持・高度化等の政策的視座を戦略的に見極め、利用ニーズと技術動向(優位性、独自性のある技術、国として維持・高度化を図る技術等)を十分に摺り合わせ、国際協力の在り方や開発コスト、利用者負担等の視点も組み入れつつ、開発着手までの時勢の変化やALOS-3、ALOS-4の運用の初期の成果を反映できる柔軟性確保という観点も踏まえ、考え得る衛星システムのオプションを複数洗い出すことを基本方針として検討を進める」とされており、様々なオプションが考えられます。参考として、2019年に宇宙政策委員会 宇宙民生利用部会で報告された衛星オプションの検討結果に関する情報を以下に示します。
宇宙政策委員会 宇宙民生利用部会 第25回会合 (平成31年4月18日(木))
高分解能リモセン衛星ニーズに関する調査・分析の結果
平成31年4月18日 一般財団法人 リモート・センシング技術センター
https://www8.cao.go.jp/space/comittee/27-minsei/minsei-dai25/siryou3.pdf
5.応募に関する情報
実施プロセスを以下に示します。
5.1 提案資格者
日本法に基づき適法かつ有効に設立され、かつ存続する法人であること。
なお、共同企業体で応募する場合の要件は次のとおり。
-共同企業体で応募する場合には、その構成員の中から代表者(代表企業)を選定すること。
-共同企業体の代表者は、本業務に係る主契約企業としてJAXAとの連絡・調整等 を行うこと。また、他の構成員のマネージメントを行うこと。
-共同企業体の構成員は、単体法人又は他の共同企業体により重複して本事業への応募をしていないこと。
-共同企業体に海外法人が含まれる場合は、当該海外法人が輸出貿易管理令別表第三に定める国の法人であること。
5.2 提案方法と提案書提出締切
(1)ご提案の方法
別添の事業提案書様式に必要事項を記載の上、下記に示す書類提出先へ電子メールにてご送付下さい。なお、提案書に秘密情報が含まれる場合やコンセプト共創に移行する前の段階(対話)において、提案内容に係る提案者及びJAXAからの秘密情報の開示が必要となる場合があるため、提案書の提出と併せて、必ず別添の秘密保持契約書に押印の上、PDFにてご送付ください。その後の書面手続きは、JAXAからの受領確認メールにて別途詳細をご案内しますが、秘密保持契約書の締結日はメールでPDFをご提出いただいた日と同日として手続きいたします。
・提案書はMS-Word形式で電子メールに添付して提出してください。
・提案書は、記載例に沿って記入してください。
・記載項目は、削除・追加しないでください。(青色文字記載の注意事項等は削除してください。)
・記載の内容が判読しやすい字体とし、大きさは10.5ポイントを基本としてください。
・提案書の下中央にページ番号を入れてください。
・本文に記載できない内容は、補足説明資料として別紙としてください。別紙には積極的に図、写真、グラフ等を使用して、事業内容等を簡潔にわかりやすく説明するようにしてください。原則PDF形式で提出してください。
・最大10ページ程度(別紙部分含む)でまとめてください。JAXAメールシステム上、20MB以上の添付ファイルは受領できません。
・ご提案いただいた情報に関し、質問をさせていただく場合や、対話に移行させていただく場合がありますので、提案書提出の際は、提案書及びメール本文に連絡先を明記してください。
・提案書を送付いただきますと、JAXAから受領確認した旨返信いたします。本返信メールが届かない場合は、別途ご連絡ください。
<別添>
事業アイデア提案書(Wordファイル)
秘密保持契約書(Wordファイル)
<提案書提出時の電子メールの記入例>
送信先メールアドレス:ALOS5_KYOSO@jaxa.jp 【メール件名】ALOS-3後継ミッションに係るコンセプト共創 事業提案書(所属機関名) *所属機関名は簡潔な略称名で表記ください。 (メール本文の記入例) JAXA 第一宇宙技術部門 衛星利用運用センター ALOS-3後継ミッション検討担当 宛 「ALOS-3後継ミッションに係るコンセプト共創」に対して、添付ファイルのとおり提案書を提出します。 添付ファイルの内訳 1)XXに関する事業提案書(MS-WORD) 2)XXに関する事業提案書 別紙(PDF) 3)秘密保持契約書(押印済み)(PDF) |
(2)提案書提出締切
2021年9月24日(金) 18時
5.3 提出先
ALOS5_KYOSO@jaxa.jp
5.4 問い合わせ先
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
第一宇宙技術部門 衛星利用運用センター(SAOC)
ALOS-3後継ミッションに係るコンセプト共創担当
ALOS5_KYOSO@ jaxa.jp
5.5 その他
・提案の初期段階では、類似アイデアが複数提案されることも考えられます。したがって今回ご提案いただいたアイデアと類似のアイデアが、別提案者の事業アイデアとして事業コンセプト化される場合も想定されますが、予めご了承ください。(ご提案アイデアの権利等の主張はできかねる点につきご了承願います)。
・ご提案に係る、書面・資料の作成・提出等を含む、全ての活動に要する費用は、提案者がご負担ください。
6. 提案書の取扱い
提案書はコンセプト共創への移行判断、及びコンセプト共創以外の目的では使用いたしません。また、提案書は、コンセプト共創に移行しない場合は対話終了後、移行する場合はコンセプト共創終了後に、速やかに破棄いたします。
提案内容は、本業務に関係するJAXAの役職員、政府関係者及びJAXAが秘密保持契約(NDA)を締結した外部企業(ビジネス・コンサルティング等)及び有識者並びに弁護士の間に限り取扱うこととし、JAXAは事前に提案者の同意なしに第三者にこれを開示し、または本公募並びにコンセプト共創の目的以外に使用しないものとします。 ご提案に関連して提供された個人情報については、個人情報の保護に関する法律及び関係法令を遵守し、下記各項目の目的にのみ利用します。(ただし、法令等により提供を求められた場合を除きます。)
(ア)ご提案に関連する事務連絡に利用します。
(イ)JAXAが開催する成果報告会、セミナー、シンポジウム等の案内や、諸事業の募集、事業案内等の連絡に利用させていただくことがあります。
コンセプト共創の成果については、別途、コンセプト共創を行う場合に締結する覚書に基づき取り扱うこととなります
7. 留意事項
・提案内容及びコンセプト共創の結果は、将来の関連業務の開始の決定あるいは担当事業者を選定するための手続きに一切の影響を与えるものではありません。
・提案内容及びコンセプト共創の結果は、今後の調達の内容に反映されることが考えられますが、これらについて、現時点では何らの決定もなされておりません。本公募及びコンセプト共創の状況により、あるいは、今後の検討により、手続きを行うこととなります。
・JAXAから提供した全資料は、コンセプト共創完了時点までに適切に処分いただき、JAXAから提供した資料内容について本共創の目的以外に使用してはならないものとします。
・対話の実施、コンセプト共創への移行、ミッション採択の選定基準及び採否理由等に係るご質問に対する回答はいたしません。
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