お知らせ

2023.01.26(木)

「だいち」シリーズ衛星の応援アンバサダーにアーティスト・三浦大知さんの就任が決定!~JAXA初!地球観測衛星のアンバサダーとしてアーティストを起用~

筑波宇宙センター・種子島宇宙センターに来訪し、見学・体験したことを元に、「だいち」シリーズ衛星のイメージソングとして新曲「ALOS」を書き下ろし

新曲「ALOS」キービジュアル
衛星「だいち」の初画像をモチーフに制作

JAXA種子島宇宙センターに
訪問した三浦大知さん

新曲「ALOS」のMVの1シーン
撮影にはJAXA筑波宇宙センターも使用

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2023年2月12日(日)に先進光学衛星「だいち3号」(ALOS-3)を載せたH3ロケット試験機1号機の打ち上げを予定しています()。そこでこの度、2006年に打ち上げられた陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)から続く「だいち」シリーズ衛星のさらなる認知向上を目的として、アーティストの三浦大知さんに「だいち」シリーズ衛星の応援アンバサダーに就任していただきました。アーティストを地球観測衛星のアンバサダーとして起用するのは、JAXAとしては初めてとなります。 就任に伴い、「だいち」シリーズ衛星のイメージソングとして三浦さんが「だいち」シリーズ衛星のために書き下ろした新曲「ALOS」(エイロス)が使用されることとなりました。また、JAXA筑波宇宙センターでの撮影の模様も入れたミュージックビデオも制作されました。新曲「ALOS」は2月1日(水)より各種音楽配信サイトにて配信予定です。

さらに、三浦さんが地球観測衛星について学ぶためにJAXA 筑波宇宙センターを訪れた際の様子や、これから宇宙で活躍する「だいち3号」にエールを送るためにJAXA種子島宇宙センターを訪問した様子等を収録した動画が2023年1月26日(木)にJAXA公式YouTubeチャンネル「JAXA Channel」にて公開されました。

JAXA側の応援アンバサダーへの就任リクエストに、三浦さんは下記のようにコメントしています。

「この度は「だいち」シリーズ衛星の応援アンバサダーのお話をいただき、とても光栄です。楽曲制作をするにあたり、筑波宇宙センター、そして種子島宇宙センターにて、このプロジェクトに関わっているスタッフの皆さんのお話を聞かせていただき、また「だいち3号」の実機や「だいち3号」の打ち上げを支える様々な施設を見学させていただきました。「だいち」シリーズ衛星に込められた想い、そしてこのプロジェクトに人生をかけて携わっているスタッフの皆さんの願い、情熱、魂。皆さんのお話や見せていただいた風景を通して受け取ったその全てを詰め込んだ一曲を作りたいと思い制作しました。この楽曲が、聴いてくださった皆さんと「だいち」シリーズ衛星を繋ぐ一つの橋になれば幸いです。「だいち3号」が宇宙に到達し活躍することを心から楽しみにしています」

「だいち」シリーズ衛星は、地震、豪雨による水害・土砂災害、森林火災、火山噴火などのさまざまな災害の監視や状況把握、地理空間情報の整備・更新などへの貢献を目的とした地球観測衛星です。光学センサとレーダセンサの両方を搭載した初代「だいち」は2006年から2011年にかけて運用され、レーダセンサを搭載した「だいち2号」は2014年に打ち上げられ今も活躍中です。光学センサを搭載する「だいち3号」は2023年2月12日(日)の打ち上げを予定しています。レーダセンサを搭載する「だいち4号」は現在開発中です。これら「だいち」シリーズ衛星が宇宙に集い、光学とレーダそれぞれの“目”で私たちの暮らし、そして地球を見守ります。

【三浦大知さん・種子島宇宙センター訪問レポート】

「だいち」シリーズ衛星の応援アンバサダー就任が決まったのち、これから宇宙で活躍する「だいち3号」にエールを送るためにJAXA種子島宇宙センターを訪問しました。

※スチール撮影時のみマスクを外しております。

■現地に到着した三浦さん

“緑の大自然とエメラルドグリーンの海に囲まれ世界一美しいロケット発射場”といわれる種子島宇宙センターへ訪問した三浦さん。

まず訪れたのは、打ち上げられたあとのロケットを追尾し、飛行状況を監視する施設である総合指令棟。
到着して早々、「すごい!映画とかドラマとかでみるような、たくさんのモニターが並んでいますね」と、現場に来たという感動がにじみ出ている三浦さん。この管制室の説明をしてくれたロケット打ち上げの射場管制官である山田さんは、「やはり打ち上げ本番の空気感は別格で、(カウントダウンが)ゼロになっていくにつれて心拍数があがっていく」とコメントし、「ロケットを製造するスタッフ、現地で整備するスタッフ、そして、私たちみたいに打ち上げた後の追尾を担当するスタッフがいて。一つ打ち上げるだけでも数万人が関わっている」と教えてくれました。 最後まで真剣な表情で話を聞いていた三浦さんは、「1個1個の経験が積み重なった上に、一つ一つの発射がある。改めて、すごいことなんだなと思いました」としみじみと語りました。

■遂に、「だいち3号」の実機とご対面

続いて訪れたのは、「だいち3号」の実機がある第2衛星フェアリング組立棟。「だいち3号」プロジェクトチームのサブマネージャである度會さんと一緒に、無塵衣を着て入室した三浦さんは、ついに「だいち3号」の実機と対面しました。

「うわーこれだぁ・・・!ついに・・・わーだいちー!」と思わず声に出てしまった三浦さん。

「すごい・・いろいろな方々がいろいろな場所で関わって関わって関わって、ついにここに(「だいち3号」が種子島宇宙センターに)着いたという感じですよね!僕も話を聞くだけではありますが・・・感動します」と、実際に打ち上げられる実機を目の前で見て、興奮が止まらない様子でした。
また、「地表面の画像を撮って、地図作りに役立てる」という度會さんの説明に、「なるほど!「だいち3号」が打ち上がって、地図というものがどんどん新しく更新されていく未来がある。本当にいろいろなところで活躍していくんですね」と、三浦さんの目はますます輝いていました。
そして「「だいち(初号機)」からはじめて私たちに画像データが送られてきた瞬間と興奮を忘れられない。
それをまた味わいたい」という度會さんのコメントに、深く頷く三浦さん。「記念すべき1枚目を、私たちもとても楽しみにしています!」とコメントしました。

■そのスケールの大きさに、ただただ圧倒される三浦さん

3箇所目は、「だいち3号」を打ち上げるためのH3ロケットを格納、整備している大型ロケット組立棟。H3ロケットを立てたまま発射場へ運びだすためのドアは引き戸になっており、世界一大きな引き戸としてギネス認定されています。
入って早々、H3ロケットの試験機1号機を目の当たりにし、「おおー、これが!?うわー!すごい・・大きいですね。」と驚く三浦さん。「宇宙に到達したら、そこである種役目を終える。(「だいち3号」を)宇宙へ送り届けるのが、ロケットの仕事」とH3ロケット班長の森さんが語った、全長57m、重さは(燃料も含めて)400トン以上になるH3ロケット。ただ高い所に運ぶ、というよりもスピードを出してあげるのがロケットの役目であるとのことで、「速度が大事になり、大体秒速8キロメートルを出します。地球を回る軌道にのって落ちてこなくなります」という説明を聞いた三浦さんは、「燃料の全てをつかって、起動に乗せるための推進力に全てを使うんですね・・!」と、そのスケールに目を見開いていました。
最後に、打ち上げを控えた今の想いを聞かれた森さんは、「ワクワクしているけど、苦労もトラブルも多いので,関係者一丸となって、一点の曇りもなく打ち上げようと進めています」と語ってくれました。
また三浦さんが最後に向かったのは、大型ロケット発射場。ロケットは組立棟から射点までの約500mを30分かけて慎重に運搬されます。
「本当にすごいですねスケールが・・!」とにかく広大なスペースと設備の大きさに圧倒される三浦さん。「ここにロケットが運搬された時には、いよいよ!という感じになるんですね。最終フェーズに入って、ついにH3ロケットと「だいち3号」が飛ぶ時には、きっと涙なしでは語れないような、本当にたくさんの人の想いが繋がって飛んでいくんですね」と、今こみ上げる想いをコメントしました。
※この訪問レポート動画は、本リリースに記載されているURL先でもご確認いただけます。

【三浦大知さん・種子島宇宙センター訪問インタビュー】

今回の訪問で、そのスケールや規模、そして担当者の熱意を受けて「とても感動した」という三浦さん。
また今回のイメージソング制作にあたって、何かヒントが得られたのでしょうか。

<種子島に到着して>
Q1:アンバサダーのオファーを聞いたときの感想、そして何を今後伝えていきたいか教えてください。

まずは、“だいち”という名前で本当に良かったなと思いました(笑)
このようなお話をいただけることはすごく光栄なこと。事前に筑波宇宙センターでもいろいろお話を聞かせていただき、人工衛星にいかに生活を支えてもらっているのか知ることができました。
天気予報やナビゲーション、そして災害発生時などいろいろなところで活躍しており、自分たちの生活は人工衛星抜きでは語れない部分もあると思います。今後、「だいち3号」、「だいち4号」がみなさんにとって身近に感じられるような、届け方・伝え方が出来たら良いなと思っています。

<種子島宇宙センターへの訪問を終えて>
Q2:今回、種子島宇宙センターを見学した感想を教えてください。

本当にいろいろな場所を見学させていただき、その規模やスケールが全てすごかったです。たくさんの方々の想いが繋がり、打ち上げロケットや「だいち3号」があると思うと、感動しました。

Q3:実際に打ち上げられる「だいち3号」を見た感想を教えてください。

先日筑波宇宙センターでいろいろな話を聞かせていただいてから、ようやく本日「だいち3号」についに会うことができました。これだけたくさんの方々がバトンを繋いできたからこそ、ここに「だいち3号」がいると感じています。みなさんの情熱と技術の結晶だと思いました。

Q4:アンバサダーとして伝えたいことを改めてお聞かせください。

このプロジェクトを、想い、情熱で繋いでいるのが、人です。スタッフのみなさんの話を聞いて、とても感動しました。そういう想いを、音楽を通して伝えていきたいです。
また、自分が人工衛星について勉強する前は、「こんなに(人工衛星に)」お世話になっているんだ」と意識して生活していなかったと思います。人工衛星無しでは、生活の安全地球の平和は守られていなくて、常に人工衛星が見守ってくれているということ。そしてとても身近なものとして、宇宙や人工衛星を感じていただけたら良いなと思います。
もっと身近に感じてもらえるように、自分自身も勉強しながら、人工衛星やロケットのこと、そして宇宙のことを、みなさんと一緒に考えていけたらと思います。 また、(本プロジェクトに関わった)みなさんが抱えている想いには自分は程遠いと思うんですけど、想いや情熱、ここまでどんな工程を経て、道のりを越えて、ここにきたか。というところを、たくさん話を聞かせていただいて、一部に触れていただいたような気持ちになっています。なので、「いよいよ打ち上げます」と決まる際の気持ちは・・・想像できないというか。打ち上がる前から、自分もちょっと泣きそうな気持ちになりそうだなと、とても思います。今日、ひとつひとつ丁寧に想いをこめて作業している話を聞かせていただいて、その想いが繋がって宇宙に「だいち3号」が到達するということを、一個人として本当に応援していますし、楽しみにしています。

【「だいち」シリーズ衛星イメージソング「ALOS」に関して】

新曲「ALOS」キービジュアル
衛星「だいち」の初画像をモチーフに制作
新曲「ALOS」のMVの1シーン
撮影にはJAXA筑波宇宙センターも使用

・2023.02.01 配信限定リリース
・「だいち」シリーズ衛星イメージソング:三浦大知/「ALOS」
・YouTubeチャンネルhttps://youtube.com/@DaichiMiuraCh
・各種音楽配信サイトhttps://avex.lnk.to/daichi-alos
・楽曲クレジット: 三浦大知「ALOS」 2023/2/1 デジタルリリース SONIC GROOVE

【URL関連】

・1月26日(木)よりJAXA公式YouTubeにてJAXA×三浦大知動画シリーズを公開!
本日1月26日(木)AM4:00より、JAXA×三浦大知動画シリーズをJAXA公式YouTube「JAXA Channel」にて公開します。三浦大知さんが筑波宇宙センターを訪問し、地球観測衛星を学び、そして同世代のJAXA職員との対談を行った動画、そして本リリース2ページ目以降で触れた種子島宇宙センター訪問動画、そして応援メッセージ動画になります。

 

<JAXA×三浦大知動画シリーズ>
●筑波宇宙センター訪問動画
【JAXA×三浦大知】筑波宇宙センターで三浦大知が学ぶ!地球観測衛星について(前編)
【JAXA×三浦大知】筑波宇宙センターで三浦大知が学ぶ!地球観測衛星について(後編)
【JAXA×三浦大知】三浦大知さんへの5つの質問
三浦大知×JAXA職員特別企画!未来を担う同世代対談
●種子島宇宙センター訪問動画
【JAXA×三浦大知】種子島宇宙センターに到着!「だいち3号」対面直前インタビュー
【JAXA×三浦大知】宇宙に飛び立つ先進光学衛星「だいち3号」実機に対面!三浦大知が種子島を訪問
【JAXA×三浦大知】種子島宇宙センター訪問を終えて ~三浦大知からのメッセージ~
●「だいち」シリーズ衛星イメージソング「ALOS」ティザー映像を公開!
https://youtube.com/@DaichiMiuraCh
●H3×ALOS-3(だいち3号)打ち上げに関する最新情報を随時更新!
H3×ALOS-3打ち上げ特設サイト

【だいち3号】

「先進光学衛星「だいち3号」(ALOS-3)は、陸域観測技術衛星 「だいち」(2006-2011年)の光学ミッションを引き継ぐ地球観測衛星です。「だいち」と比べ大型化・高性能化した光学センサを搭載することにより、「だいち」の広い観測幅(直下70km)を維持しつつ、さらに高い地上分解能(直下0.8m)を実現します。継続的に地表面を観測し、日々変化する地球の表情をとらえます。得られた観測データは、防災・災害対策、地理空間情報の整備・更新、沿岸域や植生域の環境保全への利用・研究など、さまざまな分野での活用が期待されています。

【だいち4号】

先進レーダ衛星「だいち4号」(ALOS-4)は、2014年5月に打ち上げた陸域観測技術衛星2号「だいち2号」の後継機であり、Lバンド合成開口レーダを搭載します。 新たに採用するデジタル・ビーム・フォーミング* 技術により、「だいち2号」の高い空間分解能(3m)を維持しつつ、観測幅を4倍(200㎞)に拡大し、平時における地殻・地盤変動などの観測頻度を向上させます。 これにより、発災後の状況把握のみならず、火山活動、地盤沈下、地すべり等の異変の早期発見など、減災への取組において重要な役割を担います。
また、合成開口レーダと協調観測することで海洋監視に貢献するAIS(船舶自動識別装置)の受信機も搭載します。
*アンテナで受信した電波を高速にデジタル処理することで、同時にいろいろな方向の観測ができる機能です。

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