人工衛星プロジェクトの誕生

さぁ、僕の宇宙での任務「ミッション」が決まったぞ!
次は僕のミッションをやり遂げるための
“設計“について考えないと・・・

ミッションが決まったら、いろいろな人の意見を聞いてそれを実現する方法を考えていきます。ミッションが本当に世の中の役に立つのか、ミッションをやり遂げるための技術や資金は十分なのかを検討、調査し、人工衛星や地上の設備の設計図をつくっていきます。そして厳しい審査に合格すると「プロジェクト」が誕生します。

概念設計とプロジェクトの誕生

 ミッションが決定したら、改めて、開発する人工衛星のミッションの社会的な意義(社会に与える影響や重要性)、技術や資金面からミッションの実現の可能性を考えて、必要な調査や研究をおこないます。そして、“概念設計”と呼ばれるフェーズ(段階)で、ミッションを実現するために必要な人工衛星の機能や性能を考えます。開発する人工衛星が宇宙から地球を観測するときに、何を、どのくらいの精度で、どのくらいの期間に渡り観測したいのかによって、人工衛星に求められる観測装置そのものや、その大きさや重さが変わってきます。そこで、それぞれのミッションに合わせて、人工衛星の設計図をつくります。その後、概念設計が適切かどうかを厳しく審査され、この審査に通って初めて衛星プロジェクトが誕生するのです。

 

僕たちが本当に社会の役に立てるのか、
厳しく審査されているんだね。がんばるぞ~!

総合開発推進棟
地球観測衛星などを開発している筑波宇宙センターの中心となる施設です。

“人工衛星の検討”に関わる人々

 どのような人工衛星を開発するかということを考えるときは、現在及び将来の社会における需要を第一に考えて、官公庁、企業、研究所や大学など多くの方から、いろいろな意見をもらいます。こういった意見をすり合わせしながら、JAXAの人工衛星による観測データを利用する部署が中心となって検討を行います。検討した結果は、JAXA内での審査を経て、文部科学大臣の諮問(しもん=専門的な知識を持つ人たちや専門の機関に対して意見を求めること)機関である「宇宙政策委員会」で改めて検討されます。そして、宇宙政策委員会で認められ、晴れて人工衛星の研究が始まります。
 研究を進め、概念設計を行う段階で「プロジェクト準備チーム」が発足します。このフェーズでは、構成員は、3~5名程度です。チームのメンバー以外にも、人工衛星を利用する人たち、運用する人たちなど様々な人たちから意見が集められます。
 概念設計を終えたフェーズで、人工衛星の「プロジェクトチーム」が発足するのです。プロジェクトチームの構成員数は、7名~15名程度です。

 

僕たちの役割はJAXA以外にも
いろんな人の意見を集めて、慎重に検討されているんだ。
みんなの期待に応えたいなぁ。

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